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アベノリスク(手法編)

 観念的な「美しい日本」を作ると言うキャッチフレーズで、2012/12月の衆院選に勝った安倍氏。 首相となるや「アベノミスク」と呼ばれる経済政策を実行開始。 円高解消、株高を背景に2013/7月参院選でも圧勝。 この圧勝を受け「特定秘密保護法案」の成立、「集団的自衛権の行使」容認に向け突進し始めた。

 

この「特定秘密保護法案」「集団的自衛権の行使容認」に関する記述は、衆院選・参院選の選挙公約では、数十ページに渡る政策パンフにたった一行の記述のみ。これらは両選挙の争点には全くなっていない。 殆どの国民は認知していない政策であった。

 

この甘い言葉で誘い込み、本当に大事な事は虫眼鏡でないと読めなくするやり方は、どこかの新興通信会社の通信料「ゼロ円」広告と同じである。国の行く末を決める重要政策に国民に目を向けさせない様にするこの手法は、国民への裏切り行為と言わざるを得ない。

 

2013/12月「特定秘密保護法案」を強行採決すると、本来それ以前に審議しておくべきその運用方法を検討すべく「情報保全諮問会議」を2014/1月に発足。しかもそのメンバーたるや、7人の内、反対意見を有するメンバーは1人のみという状態。

 

そして昨日、首相の私的諮問機関「安保法制懇(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)」が「集団的自衛権の行使容認」の関する答申を行った。 この安保法制懇のメンバーは全て集団的自衛権行使の容認派であり、首相が答申の一部を抑制するジェスチャーまで演出できる内容を盛り込んだ始めに結論ありきの答申でもあった。

 

これら「情報保全諮問会議」「安保法制懇」は安倍氏のいわゆる「仲良しグループ」であり、審議を尽くした事の隠れ蓑的存在となり得る。国民・国会軽視の表れであろう。

 

それ以前にも、安倍内閣発足後、NHK経営委員会メンバー12人の内8人を安倍応援団等を自称するメンバーに入れ替え、2014/1月には政府のいう事には逆らわない猪突猛進型のNHK会長を任命し、公共放送を政府代弁放送にしつつある。

 

これら安倍氏の手法は、実態から国民の目をそらさせ、国民の疑念や国会の論争を回避するための狡猾な手法と言わざるを得ない。 麻生財務相が国内外の反発から撤回した本音発言「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口を学んだらどうかね」そのままの手法である。

 

 国の重要情報が政府の裁量で秘密とし、国民の知る権利を制限し、時の行政の判断により何でも(戦争まで)できてしまうこれら流れを、本当に危惧している。

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  • #1

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